3週間振りの京都。
紅葉シーズンには早いのに激混み。
新幹線は3人掛けの真ん中の席しか空いてないので、品川駅で20分待って空いてる席を指定。
2人掛けの通路側で、京都まで隣に誰も来なかったのでよかった。上ル。
京都駅は外国人観光客と修学旅行生でいっぱい。
精華大で授業。
生徒は学祭で自分たちが制作しているゲームをお客さんに見てもらったそうだ。
色々と思うところもあったのだろう。
途中で、ぼくがいま作っているゲームのプロトタイプと企画書を見せて(クライアントの了承済み)
「ぼくがやっていることも、キミたちと同じだよ」
という話しをする。
すると1人から
「やりたいことがどんどんできるのだからズルい」
との意見。
未経験の学生同士で作っているのと比べれば、本職の連中が集まって作っているのだから、進みも早いし完成度も高い。
確かにズルいと思うのかも…。
「やりたいアイデアが思い浮かんでも、スキルや時間が足りなくて実現できないのが悔しい」
ということを彼は言っていたが、そこも踏まえてぼくだって同じ。
「10億円かけて、10年かけて、好きな人と、好きなモノを作っていいよ」
なんて仕事はない。
ぼくだって、時間や、お金(制作費やプロモーション費や機材費)は無尽蔵ではないし、人には恵まれているけど、相手の仕事の都合もあるので、組みたい人といつも組めるわけでもない。
勝手に好きなモノを作って、売れても売れなくてもなんでもいいということもない。
本当はAにしたいけど世の中の主流はCだから、間を取ってBにしなければならないときもあるし、間を取るのは中途半端だからCに寄せることもある。
AにしたいからAでいいということは稀。
「学生も社会人もやってることは同じだよ」
ということを伝えたかったのに
「違うしズルい」
という受け取り方をされてしまった。
伝え方を失敗した。
趣旨と逆になってしまったので、少々下ル。
そしたらプロトタイプを一緒に作っているOくんが
「限られた時間や予算や制約の中で最善を尽くして、どう面白くするかがプランニングだし、そこが腕の見せ所だと思う。時間も予算も機材もスキルもなんでもOKになると、できることが多すぎて、結果、なにもできないと思うよ」
と助言。
学生に伝わらなければ意味ないが、Oくんには伝わってよかった。上ル。
定宿が満室で、はじめてのホテルにステイ。
駅からホテルまでの途中で、和食系の飲み屋に飛び込む。
カウンターに座って、数品頼むと、どれも旨い。上ル。
寒いのでおでん。
京都のおでんはつゆが透明でキレイ。上ル。
「この辛子、さっきといたばかりでメチャクチャ辛いですからお気を付けてくださいよ。まぁ、辛子が辛いのは当たり前ですけど」
という板さんとのやり取り。
落とし所がみえない、どうでもいい具合が丁度よい。上ル。
東京から出張で来ているおじさまと、その知人か愛人か分からない感じの神戸から来ているおばさま。
いい感じに枯れたカップルかと思いきや、おばさまの声がやたらと大きいので話しが聞こえる。
「関東のおでんは、おつゆが黒くて気持ち悪い」
といえば、おじさまが
「そうだねー」
と軽く受ける。
「東京でおうどんを食べたときも、おつゆくが黒くて気持ち悪かったわ」
といえば
「東京は、うどん屋でなくておそば屋さんでしょ? おそばのつゆを使っているから、東京のうどんのおつゆが黒いのは仕方ないんだよ」
といっていた。
関西はそば屋でうどんを食べるより、うどん屋でうどんを食べることの方が多いみたいなので、関東のおうどんは、おつゆが黒くて気持ち悪いというのはよく言われる。
そんなこと
「いまさら言ってることもないんじゃないの?」
という気がした。少々下ル。
ホテルにチェックイン。
このホテルは最上階に天然温泉と露天風呂あり。
案内にピークタイムは混んでいると書いてあったが、意外に空いている。上ル。
京都の街並みを見下す露天風呂が気持ちいい。上ル。
しかし眼下のビルにはスポーツジム。
熱心にマシントレーニングしている人や、プールで泳いでいる人が見える。
呑んで温泉に入っているだけという、自分の自堕落っぷりに気付く。下ル。
サウナに入るとき用の短パンがあったので、それを履いてドライサウナへ。
そしたら先に入ってる数名は、誰もサウナパンツなんか履いてない…。
なんだかぼくだけルールを知らない恥ずかしがり屋の青二才みたい。下ル。
サウナの後、水風呂。
水風呂の後に、サウナ。
2回目は堂々とノーパンサウナ。
ローカルルールに溶け込んだ感あり。上ル。
出張時はいつも、しこたま呑んで、ホテルにチェックインするのが2時〜3時で寝るだけ。
今日は浅い時間過ぎて、我ながら気持ち悪い。
ホテル近くに馴染のオカマバーあるので、風呂上がりにそこに行くつもりだったのに、サウナと水風呂を繰り返したら、外に出る気力も失せた。下ル。
さすがに5年も通っていると京都に慣れてきて、旧住所?(こちら)の方が分かりやすくなってきた。
上ル、下ル、西入ル、東入ル…。
これから夜の街に繰り出すか、このまま寝るか、迷い中の京都の夜。