何度かブログに書いてますがこれは深刻度高い。

 作物の価格が跳ね上がるという人間視点だけの問題じゃなくて、自然界の多様性が崩壊してる証じゃないかと思うわけです。

 受粉のために効率がいいミツバチを大量生産(飼育)すると、それが在来種を駆逐して、どんどん単一種が増える。しかしその種類が患う病気などが流行ると、一気に絶滅みたいなクライシスが起きる。
 たくさんの種類のミツバチがいる、自然本来の多様性が維持されていれば、ある特定種に病気が広まってその種が激減しても、その病気に罹らない種類のミツバチが生き残るわけで…。

 人間だって同じ。
 規格化された人間が増えて嗜好や指向や思考の単一化が進んだ方が大量生産&大量消費という観点では効率いいわけですが、例えば「誰もがみんな好きな○○が人体に悪い!」みたいなことが発見されたら、誰もがみんな好きってことは、誰もがみんな食べてるってことだから、人類全てに影響を及ぼすことになる。
 しかしあれも好き、これも好きみたいな感じで個人の嗜好が細分化されて多様性が維持されていれば、○○を食べてるのは一部の人だけなので、人類全体への影響にはならないわけです。

 例えば宇宙人が来襲してきたとします。(唐突ですが)
 そのときに禁煙運動がもっとエスカレートしていて、人類のほとんど全ての人が煙草を吸わなくなっていたとします。
 …で、宇宙人は人間が美味しいから食べちゃう。しかし煙草を吸っていた人の肉はニコチン臭くてマズいので食べない、とか。

 ○○に行くのが流行ってるみたいなことがあって、そこに行くと致死性の高い特定のウィルスに罹患するなんてことだってあるかも知れない。
 みんな○○に行ってたらみんながウィルスに罹っちゃうけど、○○に興味がなくて行かない人だけが生き残る、とか。

 そういうこともあり得る(あり得ない?)んだから、なるべく個人の思考や指向や嗜好を大事にして多様性を維持することが、種族としての強さに繋がるんですね。
 だから人と足並みを揃えるのも大事ですが、感受性がズレてるくらいのことを恥じる必要はない。
 みんなが面白いとか、美味しいと言ってるモノに興味がないということは、それだけレアケースなんだから、多様性を維持していることに繋がるかも知れない。

 人間狩りに地球に来た宇宙人の間で
「煙草を吸う日本人で住宅ローンの審査におちる様なおっさんはマズいから食べない方がいいよ」
 みたいなことになれば、ぼくだけ生き残る可能性だってあるわけですよ。

 しかしその逆もまた真なり。

 要するに個性とミツバチを大切にね。

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