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 惜しまれつつ閉店した高田馬場のべんてん。
 最終週は数百人並んだという伝説だけど、ぼくは食べたことない。
 2回くらいお店に行ったことはあるのだけど、あまりに並びが多くて断念した記憶がある。

 その「べんてん」で助手をしていた方が、弁天町にオープンしたのがとしおか。
 数年前の開店からずっと並びが多くて、しかもワンオペなので回転が悪い(10人くらい並んでると1時間かかるらしい)との評判だったので気になりつつも見送っていたお店。

 

 本日、早稲田に用事があり、少し先のとしおかまて行ってみると並び6人。
「これならいける!」
 と思って、お店前の白枠に車を停めて並ぶ。

 

 確か、東池袋大勝軒の流れを汲むお店。
 緩めでたっぷりお腹一杯になる麺量とか、大勝軒イズムを感じる。

 

 スープは、一口目に圧倒的な魚介(煮干)がきて、そこからまろい醤油感と油感が押し寄せて、なにしろ旨い。
 東池袋大勝軒の旨いときをもっと鮮烈に旨くした感じ。

 肉厚でみっしりした感じかと思ったら、意外に柔いチャーシューも旨い。
 チャーシューダレに、ほのかなクローブを感じたのだけど気のせい?

 柔いメンマも、しっかり味が滲みていて、これまた旨い。
 海苔の風味もいい。

 なるほど、こりゃ人気でるわ…。

 

 ワンオペの店主が、提供時に毎回味見してるのも印象的だった。

 
 それとコロナ対策で入口を開けているので、なにしろ店内が暑いし、厨房はもっと暑いのだと思う。
 店主はファンがついたウィンドブレーカーみたいなハイテクな服を着ていて、ファンが服の中に空気を送り込むので、つねに北斗の拳のケンシロウの着ぐるみみたいになっていたw

 BGMなし。
 会話なし。

 つけ麺のスープ割を頼む人が無言で丼をカウンターに上げると、無言でスープ足されて、深々とお辞儀をしてからそれを頂いていた。
 ちょっとばかり宗教チックではあるけれど、ストイシズムってのはこういうことだ。嫌な押し付けとか尊大な感じもない。

 

 つけ麺、塩、新塩も食べてみたいのだけど、6人並びで退店まで丁度1時間。
 白枠に車を停めることを考えると、6人以下の並びのときしかチャンスがないのが厳しいけれど、近くに行った時は必ずチェックしてみよう。

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