数年ぶりで数回目のカレーブーム到来。
こことかここで食べてるうちにブームが来たともいえるし、ブームが来たからカレーを食べる頻度が上がってるともいえる。
予め断っておくと、ぼくはカレー偏差値が極端に低い。
どれくらい偏差値が低いかといえば、基本はカレーといえばジャワカレー辛口というレベル。
日本カレーと欧風カレーとタイカレーとインドカレーがあるという経験と知識はありますが、タイカレーにグリーンカレーとレッドカレーとイエローカレーがあって、インドカレーはマトンやシュリンプやほうれん草のカレーをナンやサフランライスで食べるということしか知らない。
あとはタンドーリチキンは知ってる。
北インドと南インドの差とか、スリランカカレーとエチオピアカレー(豆カレーのことかな?)の差とか源流については無知。
知識として知らないだけでなく、実際に食べた経験値が圧倒的に低い。
好きなお店はピキヌーとスナックコスモスとアショカとクルン・アイサムとモティとルソイなど…。
これって「ハンバーガー大好き!」といいながらマクドナルドとロッテリアでしか食べてないのに等しい。
モスやフレッシュネスはかろうじて知っているけど、土地に散在する個人経営のグルメバーガーなど知らぬ存ぜず状態なのです。
ラーメン偏差値はそこそこ高いと自負しているので、例えばあっさり系の醤油ラーメンだったらかづ屋が旨いとか、ギトギトのドロドロだったら目黒二郎だとか、塩ラーメンだったらなわてとか、とんこつだったら赤のれんとか、つけ麺だったらづゅる麺とか、自分の趣味嗜好が自覚できて、それに近いお店がどこなのか判断できる。
しかしカレーとなるとさっぱり分からん。
グリーンカレーだったらどこ?
イエローカレーだったらどこ?
レッドカレーだったらどこ?
辛い系だったら?
辛さマイルド系だったら?
タンドーリチキンといえばどこ?
ほうれん草カレーだったら?
ナンが旨いのは?
サフランライスが旨いのは?
チャパティのお店別の傾向は?
はい…。
さっぱり分かりません…。
と、そんなぼくではありますが、市販のカレー粉やルーを使わずにゼロからカレーを作ることがたまにあります。
知識も経験もカレーを極めたいというモチベーションも低いので本格的な適当さ。
これって厄日かも…。
今日(厄日)はインド風を装ったムサコ風のバターチキンカレーにトライ。
スパイスは家にあった
・ターメリック
・コリアンダー
・ナツメグ
・グローブ
・クミン
・パプリカ
・レッドペッパー
・シナモン
・オレガノ
・カルダモン
・ナツメグ
を利用。
他に塩、黒胡椒、砂糖、チキンスープの素、トマト缶、バター。
買ってきたのは手羽元とヨーグルト。
先ずはたっぷりのバターでニンニクとショウガを香りがたつまで弱火で(焦がさないように注意)炒める。
次に上記のスパイス(だいたい大さじ1杯程度。癖のある爽やかさを強めたいのでクミン多め。辛くしたいのでレッドペッパー多め)を入れて炒める。
そこにトマト缶を投入して、煮立ったら手羽元を投入。
トマト缶前に手羽元を入れて焦げ目をつけた方がいいという人がいますが、焦げ目をつけると鶏の旨味が肉の内部に閉じこめられてしまうので、鶏の旨味がカレーに出るように煮るだけにする。
煮立つ前に上記のスパイスを適当に追加。
全体的にスパイス感が弱ければ全種類追加。
爽やかさが足りなければクミンやカルダモンやコリアンダーを追加。
奥深さが足りなければグローブやオレガノを追加。
辛さが足りなければレッドペッパーを追加。
黄色くしたければターメリックを追加といった適当さ。
最後にヨーグルトを投入して味をまろやかにして、塩胡椒で味を整えて完成。
水分少なく硬め炊いたサフランライスを皿に盛り、付け合わせで自家製ぬか漬け(塩分抑えているので、酸味主体のピクルスっぽい仕上がりになっている)を添えれば完成。
なにこれ旨い…。
カレー1皿1500円以上のお店の味には届かないけど、980円でカレー2種類出てくるランチの味にはなってるじゃん。
改良の余地としては、マンゴーやリンゴのチャツネ入れて、もう少しふくよかさがあってもいいかも。
ゲームを作っていても
・ルールや目的の明確さ
・世界観やシステムの斬新さ
・特定の地域や年代や性別に捕らわれない一般性
・安定感
・爽快感
・達成感
・満足感
・テンポ感
・飽きない展開
・スリル
・ハラハラ&ドキドキ
・リスク&リターン(ハイリスク&ハイリターン)
などの要素が複雑に絡み合って「面白さ」を生み出しますが、スパイスの種類や、量や、調理法(炒める、煮る)で「旨さ」を生み出すカレーは面白い。
料理って1番身近なクリエイティブですが、特にカレーはスパイスの配合と調合があってクリエイティブ度が高い。
基本的には味って、塩辛い、甘い、辛い、酸っぱい、苦い、渋いだけで、そこに硬い、柔らかい、冷たい、熱い、サラサラ、ヌルヌル、フレッシュ、ジューシーなどが重なり合って、さらに見た目(パッケージやデザイン)や、値段や、量や、匂いや、歯ごたえや、喉越しがあるんだから奥が深い。
少なくともゲームじゃ味覚と嗅覚には訴えかけられないもの。
慣れてないことをすると色々なヒントがあるもんですね。
ご馳走さまでした。