ベッドでタオが寝ているので、暑くならない程度にタオルケットでくるんで手当てをしている。

 目を閉じてタオに手を当てると、小刻みで小さくちょっと苦しそうな呼吸のリズムが伝わってくる。

 手を当てたまま、タオの体内で淀んだ気・血・水がボクの体内に流れ込んで、ボクの体内で浄化され、健やかな気が彼の体内に流れて行くことをイメージする。

 するとタオの呼吸が大きく、深く、ゆっくりになる。

 手当てってのはこういうことだ、と思う。

 側に誰かいて触れていてくれているという安心感だけで、免疫系や自己回復力がアップする。

 犬畜生にだって、それくらいは通じる。

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