残暑厳しい折り、航と航の会。
一方の航は、仕事でお世話になっている会社の航さん。
一方の航は、焼失後に新店舗で営業再開したものの閉店してしまった目黒の老舗「萬馬軒」の跡地に、彗星の如く現れたニューカマー麺屋・航。
打ち合わせで伺った際に
「西さん、目黒だったら魂心家旨いでしょ?」
と、ラーメン情報で勝負してくる航。
ぼくほどは食べてないと思いきや、意外な店も知ってるので侮れない。
風雲急を告げ「元・自称らーめん王 VS ニセラーメン王」の様相を呈してきたのである。
「目黒だったら航という店がオープンしたの知ってます? Nさん(航)と同じ名前のお店だよ」
「えっ…。それは知らない。自分と同じ名前の店だったら行かないと」
「そしたら目黒で昼食というタイミングあれば一緒に行きましょうよ」
「行きましょう」
という流れで航と航の会となり、昼少し過ぎに航の前で航と落ち会ったのだ。
たまり醤油を使った真っ黒いスープで有名な富山のご当地ラーメンを富山ブラックと呼ぶ。それをイカスミを使ってアレンジした目黒ブラックが人気メニューのお店。
店内満席だったが食券を買っていたら空席ができて並びなしで座れたが、ぼくらが入店した直後に数名の店外待ちができていた。
ディフェンダー(元・自称らーめん王)はコンサバティブに特製中華そば。
チャレンジャー(ニセラーメン王)はリベラルに目黒ブラック。
目黒ブラックのスープを少しだけ味見させてもらったら、知ってるんだけど知らない味。
懐かしいけど新しい味。
なるほどこれは人気出るのが分かる。
特製中華そばは煮干が前面に出た味。
ガッツリ煮干なんだけどエグミやくどさがない上品系。
特製の具もすべて旨い。
麺はパッツリ系の細ストレート麺。
どこか似てる味の店があった気がするけど思い出せない。
懐かしいけど新しいというまとめかたは絶妙。
血圧が気になり出した元・自称らーめん王は引退が近いのかも知れない。
新旧の世代交代のシーズン到来か?
ご馳走さまでした。