クレジットカードのポイントで吉田金属工業株式会社のGLOBALのナイフセットをゲット。
柄の部分まで全て鉄の一体成型なので壊れない。
シャープナーもついているので自分で研いで使い続けられるのがいい。
構造もデザインもシンプル。
適度な重量感があって、手に持ったときのバランスが素晴らしい。
包丁というのは「食材を切る」という、ただそれだけのための道具です。
しかし実際には
・なにを切る
肉を切るのか、魚を切るのか、野菜を切るのか?
・どうやって切る
皮を剥くのか、魚を3枚に捌くのか?
などの用途があって、さらには、パン切り包丁やチーズ用の包丁という用途に特化したモノがあり、高いより安い方がいいとか、すぐに切れ味が落ちるより長持ちした方がいいとか、余計な装飾や部品があって壊れない方がいいとか、なるべく軽くてコンパクトで収納場所をとらない方がいいとか、左利き右利き用とか、研ぐなどのメンテナンスフリーの方がいいとか、何気に複雑なニーズを満たさないとダメなプロダクトなんですよね。
シンプルに「切る」ということだけでも、ユーザー(消費者)のニーズは多岐に渡るのだから作る方は大変。
デザインに求められるニーズのバリエーションを考えると車も同じ。
シンプルな用途としては乗員を目的地まで運ぶだけ。
しかし乗降の便利さで2ドアや4ドアやスライドドアがあって、荷物の積載量に応じてツーリング(ワゴン)やトラックがあって、雪山か都市部のどちらを走るかで4WDやFF、FR、RRなどの駆動方式があって、ガソリンエンジンや、ディーゼルエンジンや、HVやPHVやEVがあって、2ドアオープンスポーツカーやSAV(SUV)などの形もあって、速い車や、燃費のいい車や、乗り心地(サスペンション)がソフトとかハードとかアンダーステアやオーバーステアという味付けがあって、安全な車や、高い車や、安い車や、ファミリーやプレミアムなどのセグメントがある。
さらに黒、白、赤、グレーなどの色があって、そこに何インチのタイヤにするとか、ホイールはどのデザインまであるのだから、ユーザーのニーズはほぼ無限のバリエーション。
シートや内装の色や、布製か革製か、アニマルフリーかまで考えると、チョイスする楽しさが消えて息苦しくなる。
鉄を打ち出しただけの包丁だってシンプルと言い切れないくらいにデザインされているのだから、車やカメラやスマホやMacやOSなどを思うと、デザインって、まるで欲望の底なし沼です。
ゲームやアプリを作っていても、足していく、複雑にして行くことは比較的簡単なので、どうやってシンプルに削ぎ落とすかが難しい…。
しかし改めて見ると、包丁のデザインのシンプルさって極限まで削ぎ落としてるが故の美しさがある。
さらには、料理を作るなどの創造的なことにも使えるし、人や動物を傷つけるという破壊的なことにも使える2面性があるのが凄い。
創造と破壊。
道具とデザイン。