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 目黒〜中目黒の目黒川沿いは桜の名所なので普段にも増して人が凄い。タオが人混みを嫌うので朝の9時に起きて散歩に行ったわけだが、それでもすでに人出が凄い。川沿いの飲食店が軒並み、ビールやピザや唐揚げやワインなどを売っていたけど、昼〜夜にかけては数万人くらい集まりそう。

 携帯で写メの人が多いが、コンパクトデジカメを持っている人も多い。桜が両サイドから覆いかぶさる橋の上では、一眼レフを構えた人が並んでいる。

 この週末で、いったどれくらいの人が桜を見て、どれくらいの枚数の写真が撮られるのだろう?

 そう思ったら急に冷めた。

 自然を楽しんでる気分になって浮かれていたが、考えてみればこの桜は全て植樹されたものだろうから自然でもなんでもない。人工的に人間が手を加えたものだ。でもまぁ、造花ではないから、半分は自然だけど…。

 桜の花弁に寄って撮るか、画角全体を使って桜が狂い咲きしている様子を撮るか、地面に落ちた花びらを撮るか、目黒川の水面を流れる花びらを撮るか、水面に写る桜を撮るか、お握りを頬張って楽しげに笑う子供を桜バックに撮るか、仲睦まじく手を繋いで歩いている中年夫婦の繋いだ手越しに桜を入れるか、桜を見上げて佇む老人を逆光でシルエットにして撮るか、春らしい明るい色の服を着た若い女の子と桜を撮るか、犬の散歩してるおじさん(ボクのことです)を撮るか…。

 だいたい「いい写真だなー」と思う感じって、パターン化されていて決まってるんですよね。

 しかも自分もそんな写真を撮ろうとしてたりして、桜を見に行っているという行為と、そこで写真を撮っているという行為に冷めた。

 途中からわざと画角の一端にちょっとだけ桜を入れてみたり、ショップのウィンドーに写った桜を撮ってみたりしたんだけど、それもありがちでまた冷める。

 技術がないのか、発想が貧困なのか。

 しかもGRD2は赤系統の発色が悪い。(設定がヘタなだけかも知れないけど)

 明るく撮ると桜が白く飛ぶので、少し暗く撮った方が桜のピンクな感じが良く出るんですが、それでも青系を撮ったときみたいな官能的な色味は出ない。だからホワイトバランスを変えてみたりもしたんだけど巧く撮れませんね。

 桜を見に行って写真を撮って「桜の森の満開の下」というタイトルでブログアップしてる人も、この週末だけで数千人はいるに違いない。

 そう思うと、ありがち過ぎてまた冷める(^^;

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