自由業を独り(+犬)でやってるので、よくも悪くもぼくには同僚がいない。
メールや電話で密に連絡は取るが、同じ仕事をしている人とも、基本的には週に1〜2回しか顔を合わせない(その割に毎日予定が2〜3件は入ってるけど)わけだ。
人付き合いのストレスがない代わりに、ちょっと寂しくもある。ミーティングがない日なんて、ヒカル(+犬とカメ)以外は誰にも会わない日があるものね。
そんな感じなので主に人と会うのは週1〜2回のミーティングか、夜の呑みということが多い。だから必然的に人に会った時は「どうですか?」みたいなプチ近況報告になる。
「さっきね…」
とか
「昨日さ…」
みたいな短期的な時間軸の話題を共有する人がいないわけだ。
誰かに会うにしても1週間振りとか、短くて数日振りという感じになる。
同僚や上司の悪口になることがないし、クライアントや外注先の話題になることもないし、会社の経営状況を心配するみたいな話しも皆無。要するに「さっき」とか「昨日」という短期的な時間軸の共有がないし、会社と言う共有空間もないので、共通の話題がないわけだ。
すると面白いもので、自分と相手という、人と人が向き合うとてもシンプルで分かりやすい人付き合いになる。
自分のことをメインに話す人もいれば、ぼくのことを気づかってくれて質問が多い人もいて「どうなの?」という話しの趣旨が、相手との関係や、相手のパーソナリティーによって違うところがまた面白い。
「どうなの?」
とか
「元気にやってる?」
という挨拶のあとには、仕事の進捗というケースが多いが、それが一通り終わると、健康の話しをする人だったり、飲みのことを話す人だったり、子供のことを話す人だったり、恋愛(男の場合はちゃんねー)のことを話す人だったり、夫婦のことを話す人だったり、犬や猫やカメのことを話す人だったり、最近のバカ話し(男限定)だったり…。
ブログ書いてると便利なのが、相手がぼくのブログを読んでくれていると、そこから適当に話題を引っ張ってくれることだ。
最近だと「ところで家の方(購入)はどうなの?」とか「Mac買うの?」とか「タオの病気大丈夫?」とか「iPhoneって儲かるのかよ?」とか「あそこのラーメン食べた?」などなど。
ブログなんかでも、コミュニケーションの取っ掛かりになってくれるわけですね。
…で。
仕事先のIさんは写真(カメラ)好き。なので「この前のブログのあの写真よかったですねー」みたいな感じで話しかけてくれることが多い。
昨日も夜にミーティングしてたら、最近出たカメラの話題になった。そこからどんなカメラ(ボディ)が欲しいか、どんなレンズが欲しいかなどの話しに広がる。
Iさんは、ぼくがGRD2メインで写真を撮っていることも知ってて、他にNikon D60+Sigma F1.4で撮ってることも知ってるんですが、急遽Sigmaのレンズが何ミリなのか教えて欲しいといわれた。レンズを購入する時の画角の参考にしたいそうだ。
帰宅後に調べるとSigmaの30ミリだった。
その旨をメールしておくと、レンズにまつわる色々な想いのたけがメールされて返ってきた(^^;
ズームレンズは便利だけど、男は黙って単焦点というのがぼくの持論だ。しかもF1.4というのは明るくて夜の室内などがフラッシュなしで撮れる。さらにD60みたいなフルサイズじゃなくても、レンズ側の性能でボケてくれるのが素晴らしい。だからSigmaF1.4はお勧め。
などと話していたらD60で撮りたくなって久しぶりにデジイチを引っ張り出して、寝ているタオを1枚。
ぐちゃぐちゃのベッドでかなり汚い背景なんですが、ボケてくれるとなんとなく柔らかい&暖かい写真になってくれるから不思議。
さらにデジイチはピント合わせが早いので、タオの目線が外れた一瞬の表情が撮れるのも楽しい。爺さん犬とは思えないほど、まだ可愛いじゃん。
室内でタオを撮っていても代わり映えしないので数枚撮って飽きて散歩に出る。
すると学校帰りのランドセル背負った小学生の女の子が、ぼくとタオの後ろをついてくる。道が細くてタオが怖いから追い抜けないのだろう。
すると!
背後の女の子が「やった!」と叫んだ。振り返るとその女の子と目が合ったので
「どした!?」
と声をかけてみると
「今日は宿題がないんだ」
とのこと。
そんなことをいちいちおじさんに教えてくれなくてもいいんだが、思わず口から言葉が出ちゃうほどに嬉しかったんだろう。そう思うと子供ってのはバカで可愛い。
彼女はそのまま駆けて行った。
しかし平日の真っ昼間に老いた犬の散歩してる、シャワー上がりで頭は濡れてる&ジーンツにTシャツのおじさんが、小学生の女の子と話してるってのはどうみても怪しい。
気をつけないと通報されますね。