仕事先へミーティングで伺うとお茶が出てくるパターンが多い。
「暖かいお茶と、冷たいお茶のどちらがいいですか?」
と訊かれることも多いし
「お茶とコーヒーのどちらがよろしいでしょう?」
と訊かれることも多い。
受付や事務の人がわざわざお茶をいれてくるパターンもあれば、ミーティングする相手がいれてくれることもある。
ペットボトルが入った小さな冷蔵庫が置いてあって
「好きなのをお取りください」
といわれることもあるし、ベンダーが置いてあって好きなのをチョイスしてボタンを押せば自動ででてくるパターンもある。
冷たいお茶と、暖かいお茶と、冷たいコーヒーと、暖かい缶コーヒーが選り取りみどりで、さらには緑茶とウーロン茶が選べて、コーヒーに至っては無糖かどうかと、ミルクありなしが選べる会社もあった。
誰かがわざわざいれてくれたお茶やコーヒーだと、紙コップや、ホルダーにいれるタイプの使い捨てのプラカップで供されることが多い。
たまにだけれど、湯飲みやマグカップで出してくれるパターンもある。
お皿に湯飲みが乗って、さらに湯飲みに蓋がしてるパターンのお茶がでてくる会社は老舗や大企業が多い気がする。そういうところは選択の余地なく暖かいお茶。いい悪いとか、好き嫌いとは別次元で「お客様にはお茶を出す」という、一貫した筋が通っている気がする。夏の暑いときでも暖かいお茶限定。
湯飲みでお茶を出してくれるのはエコ的に気持ちいい。だってそれだと、紙コップや、ホルダーにいれるプラカップなどの使い捨てのゴミが出ない。でもこれは後で湯飲みを洗うなどの人手がかかるから、経費的には高くつく気もする。
しかもこの行き過ぎた衛生社会だと、人が使ったあとの湯飲みやマグカップを嫌がる人もいるのかも。そんなもんは洗っていれば全く問題ないし、多少の雑菌に触れていた方が免疫力だって上がるはず。
でもミーティング先の会社で出てくるお茶で免疫力上げたくもないか…。
そういえば最近はラーメン屋でもエコ箸のブームが来ていて、割り箸からエコ箸に切り替える店が多い。しかしラーメンってのはプラスティックのエコ箸だと、麺が滑って食べ難いんですよね。そしたら橋入れにエコ箸と割り箸の両方が入ってて客が任意で選べる店とか「割り箸が必要なときはお申し付けください」と張り紙がある前にエコ箸だけ置かれた店が出てきた。
こうなると、もう意味が分からない。
長いスパンの仕事でこの数年毎週通っていた某社は、受付の人がコーヒーをいれてくれるんですが、ぼくが毎回砂糖とミルクを使わずにいたらいつの間にか砂糖とミルクが出てこなくなった。
いちいち毎回「砂糖とミルクは要りません」というやり取りも無粋なので気を利かせてくれたのだと思う。そういう小さな気遣いは嬉しい。
でも年に1回くらいはミルクをいれたいこともあるかも知れないので、そういうことを想定すると、いつもは使わない砂糖やミルクでも出し続ける方が気遣いなのかも。(ぼくは絶対に砂糖とミルクは使わないからいいんですけどね)
何がいいたいのかといえば特になにもいいたくないんですが、最近潮流は、昨日伺った会社でも出てきた写真のミニペットボトル。
大きなペットボトルを出されても、そんなもんをミーティング中に飲み切れるはずもないので、このミニペットボトルはムダが少なくて嬉しい。
先方に手間を増やすのは失礼なので、大きなペットボトルが出てきて飲み切れなかった場合は持ち帰るのが礼儀だそうだ。
よしんば飲み切ったとしても、ゴミを置いて帰ってくるのは失礼なので、空のペットボトルを持ち帰るのがマナーだという。
そういえば…。
作家の筒井康隆さんのお宅に伺ってお話しさせて頂く機会があった。
そのときは最初にお茶が出てきて、その後でコーヒーを頂いた。
後で訊いたら、作家さんのお宅ではお茶の後にコーヒーというのが通例だそうだ。
京都のぶぶづけみたいに、コーヒーを飲んだらそろそろお暇みたいな暗黙のルールがあるのかも知れない。