ジャンキーがヘロイン打って落ち着いたみたいなもんで、1日1回1錠のヤクが効いてきたから幸せ。
神経剥き出しになってるみたいな左足が痛くないというだけで世界がばら色に見える。
痛くなきゃなんでもないので、単に雨の日に学校フケてるみたいな感じが懐かしい。
◇
朝、起きた。そしたらMac OS X Leopardが10.5.2から10.5.3にアップデートされていた。なので手元にあったMacBook Proをアップデート。次にデスクの上に乗ってるiMacをアップデートしようと思ったら、ベッドのすぐ横にあるiMacに移動できず、足下にある松葉杖でデスクに移動してからアップデートに取りかかる。
…と書けば大した手間でもないと思うが、風が吹いても痛い左足をかばいながら足下の松葉杖を取って、それを両脇にセットして、ふざけてからんでくるタオから左足を守りながらデスクに移動して、デスク脇に松葉杖を置いて、これまた左足をかばいながら椅子に座るのに3分。普段なら10秒で済む事に3分かかるこの鬱陶しさ。
◇
アップデートされたファイルのダウンロードしてる最中に咽が渇いていることに気付く。
デスクには昨日の夜に入れておいた麦茶がグラスに入っているが、氷が解けてぬるくなっている。
どうせなら起きがけの1杯の麦茶は氷入りの冷たいのを呑みたい。
そこで再び松葉杖を取り、両脇にセットしてダイニングへ移動。
ボクの部屋とダイニングの5センチの段差を越えるのがちょっとだけちょっとだけ難関。
痛い左足は宙に浮かしたままなので、段差を越えるには支えとなっている右足で飛び越えないといかん。
そのためには両足が一瞬宙に浮くわけで、その瞬間には両脇の松葉杖だけが支えとなる。全体重を支える松葉杖の配置をしっかりしないとひっくり返ること請け合いで、その確度は新作の企画のプレゼンが通るよりも高い。5秒くらい「こんなもんで大丈夫かな?」という松葉杖のポジション探しが要求されるわけだ。
バリアフリーの家とか言われても「そんなの関係ない。興味ないし…」と思っていたが、バリアフリー大賛成!!
この3センチ程度の部屋間の段差なんか、なくそうと思えばなくせるものなんだから、どうして存在してるのか意味が分からん。
暴走族を取り締まってるくらいなら、間仕切りの段差を取り締まるべきだと思う。
◇
ダイニングに移動終了。
ここでデスクの上にあるぬるい麦茶が入ったグラスを持ってくるのを忘れたことに気付く。グラスに氷を入れようと思ったのだ。
そこで再びボクの部屋(ベッドルーム兼仕事部屋。以下は仕事部屋とします)へ移動して、デスクの上の、ぬるい麦茶が入ったグラスを手に取る。
…が。
グラスを持っていると、松葉杖がつけないことが発覚。
松葉杖に慣れてないから、何かどうなるか、行動と、その次の展開が読めないのだ。
しかたないのでグラスを口にくわえてダイニングに移動しようかと思うが、差し歯が仮歯な状態なので、グラスをくわえて移動することに不安を覚える。マックやスタバの紙コップくらいなら口にくわえて移動も夢じゃないけど、ぬるい麦茶が入ったグラスをくわえて移動するなんて夢のまた夢…。
ここで状況整理。
ボクは咽が渇いて、冷たい麦茶を飲みたい。
仕事部屋のデスクの上のグラスにぬるい麦茶がある。
冷たくするには氷を入れる必要がある。
仕事部屋のデスクの上のぬるい麦茶が入ったグラスを、冷蔵庫があるダイニングに持ち運ぶ事は夢のまた夢。
するとダイニングから仕事部屋に氷を持ち込んだ方が手っ取り早いという結論に。
◇
再びダイニングへ移動。
冷凍庫から氷を2つ取り出し、1つは口に入れて、1つは手に握ったまま、松葉杖を巧く脇に挟んで仕事部屋へ帰還。
もう少し広い家だったら、氷を入れた口と、氷を持った手が凍傷になったかも。
狭い家でよかった。
無事にぬる麦茶が入った仕事部屋のグラスに氷を投入。
やっと起きがけの冷たい麦茶を飲む事が実現するのだが、起きて冷たい麦茶が飲みたいなんて普通は10秒くらいで実現することなのに、ここでもまた2分くらい時間がかかるのが恐ろしい。
◇
この後も松葉杖との格闘は継続中。
トイレの段差で便器に頭を突っ込みそうになった編。
氷を作らないとだけどビチョビチョだよ編。
こんなことならペットボトルを買いに行こう。でもそんなのムリ過ぎ編。
シャワーはどうすんじゃ編などなど…。