目が冴えちゃったのでiTunes Storeで映画「コンテイジョン」をレンタル。
ソダーバーグ監督といえば「セックスと嘘とビデオテープ」が有名だが、アンディ・マクダウェルがキレイだった印象しか残っていない。
「KAFKA/迷宮の悪夢」はジェレミー・アイアンズが格好よかった記憶しかない。
青が強い画で構図がカチッとしてて、スタイリッシュな映画を撮る監督だけど、なぜだか印象に残らない作品が多い。
「トラフィック」はとても面白かった。
「オーシャンズ」シリーズはいまいち。
「コンテイジョン」も洒落っ気だけでいまいちかと思いきや、期待せずに観たのが奏功した。
これだけ豪華俳優陣が出てるのだからもうちょいなんとかなる気もするけれど、面白かったです。
内容はウィルスが蔓延しちゃういわゆるパンデミック系。
バイオハザードなどのゾンビモノがあって、アウトブレイクといった名作があるジャンル。
ぼくが愛してやまない「12モンキーズ」も大きくはパンデミック系だし、先ほど書いた「猿の惑星」も然り。
目新しいところはないけれどリアリティーがある。
前半にBGMだけ流れて幾つかのシーケンスが繋げられているシーンがあるが、これがなんだか昔の実験映画みたいな曲調でもっさりしていた。
全体的にはスタイリッシュでもなんでもないし、最後にU2が流れちゃうあたりがちょい違う。
あの年齢の女の子だったらU2じゃないかな…。
熱帯雨林の伐採で森に閉じこめられていたウィルスが拡散したり、永久凍土が溶けて氷に閉じこめられていた未知のウィルスが人類と接触することが現実的に危惧されている。
いまの人類は太古のウィルスに抗体ないので、あっという間にパンデミックというのはあり得るわけだ。
これだけモノと人が世界中を移動している時代だもの、あっという間に地球全体に広がるだろうから怖い。
グウィネス・パルトローの病人顔がハマりすぎ。
元々が病気っぽい感じの人だから、ホントにウィルスに感染してる人にしか見えなかった。
シナリオをぼくが書くのだったらママが亡くなってパパが生き残る設定にせずに逆にする。
ガタイのいいマット・デイモンが生き残るので「抗体あるからどーせ大丈夫なんでしょ」という安心感があってハラハラしない。
グウィネスが生き残って、あの病人顔でつらそうにしていた方が「移っちゃうかも! 気をつけて!!」というハラハラ感が増したんじゃなかろうか。
ジュード・ロウが、なんだかずいぶんと安っぽく見えた。
「クローサー」とか色っぽかったのに、役とはいえずいぶんとくたびれた感じです。
かなり淡々とした映画なので眠れない夜に向いてるかも。
それにしても人間の業の深さみたいなテーマの内省的な映画ばかり観てる。
もうちょっと軽妙なのが観たい。