近所の中古カメラショップ「三宝カメラ 」へ。
用もないのに赴くのは掘り出し物でもないかという期待があるからで、これではまるでアンティーク好きのおっさんだ。若いときでもジャンルによってはビンテージやユーズドモノにシビれたりしたが、レトロやアンティークやクラッシックや骨董というとどうにもカビ臭い雰囲気が漂うのは気のせいか?
オシャレなストラップで吊るされたLeica を首から下げたボクくらいのジェネレーションのデザイン業界風のおっさんもいたが、ほとんどはボクよりも年上のおっさん。たまに若いカップルもいるにはいるが、基本的には普段では遭遇しないタイプの人が多くて異世界ワールドに迷い込んだ楽しさがある。
LeicaやCONTAXが並ぶショーケースの中を無言でじっとのぞき込んだりして、前の所有者がどんな人だったのか、どんな扱われ方をして来たカメラなのか、そのカメラがどんな写真を写し出すのか想像しているのが楽しいし、そんな楽しみ方をしてる人ばかりなのが興味深い。
そろそろ製造中止という噂もあるし色んなメーカーが事業から撤退してるご時世なので、今からフィルムカメラに手を出すのは禁断の世界に足を踏み入れることに等しい。しかし覚悟は決まってないままにレンジファインダーのフィルムカメラを弄くりたくてしかたないのも事実。
撮った写真を現像に出さないと見る事すらできないというのは、デジカメと比べるとアホらしくてやってられんくらいの手間だが、その手間に、わくわく感を熟成させる間と魔が潜んでいる気がしてならない。
Voigtlanderのクラッシックカメラが並んでいたのでビトマチック など数種類あったので触らせてもらうが、35ミリフィルムじゃないとか、故障してるということで断念。
CONTAXのアンティークカメラでカッコいい+レンズ付きで3万円というのを見つけたが、これは値札に「タテズレ」と注釈があった。
「タテズレ」と言われても専門用語は意味が分からん。なので店員さんに聞くと、ファインダーのピント合わせにタテズレの症状があるとのこと。
その説明を聞いても意味が分からないので、実際にカメラを手に取ってファインダーを覗かせてもらうと確かにタテズレだった。
一眼レフカメラはピントが合ってなければ画像がピンボケになってるが、レンジファインダーカメラは2重になってるんである。それが縦に若干ズレているので、どんなにジャスピンにしてもタテズレというわけだ。
最初に使うレンジファインダーがそれではなんか気分悪いので購入を見送る。
他のショーケースを見ていたらNikon S2のシルバーを発見。こちらもレンズ付きだけれど5万円ちょっと。しかし完動品。
ヤバい、これ欲しい!!
しかしそんな余裕ある経済状況ではないので我慢。
帰宅後にネットで調べたらNikon S2ってのはニコン物語に出てくるほどの名機らしい。
1番気になるZeiss Ikonも現物があったが、新品しかなくて12万円。これがボディのみの価格なのでレンズをつけると20万くらいになる。
LeicaのM8なんてボディが60万でレンズが30万くすんですよ!!
アンティークカメラやクラッシックカメラも含めて、カメラワールドや、時計など、オヤジワールドは奥が深いのと、お金がかかり過ぎ。
お金がかかるから若者では手が出せず、故にオヤジの聖域になるんだろうけど。