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◇12:00

 昼前に家を出る。

◇13:30

 病院到着。

◇14:00

 手術前検査。

◇14:30

 手術前検査終了。問題ないので夕方から手術決定。

 腎機能が低下してるタオにとって腎臓に負荷をかける麻酔は大敵なので、長い麻酔(大量の麻酔)をせずに前立腺膿疱の膿の除去と去勢手術を30分くらいで済ますとのこと。

 手術が始まる前に電話をくれるので、それから戻れば手術後に面会できるそうだ。

◇14:35

 大勝軒で昼食。

◇15:00

 病院の近くのファミレスへ。

 家を出る前にメールチェックして行ったのにこの時点でメールが30通オーバー。

 メール処理と仕事。

◇17:20

 夕方から手術と聞いてたのに連絡がない。

 さすがにファミレスで時間潰すのも厳しくなったのと、タオが心配なので病院の近くへ移動。

◇17:29

 病院近くのドラッグストアで買い物していると病院から電話。

 これから麻酔をかけて手術だそうだ。

 すぐに病院へ戻る。

◇17:40

 病院へ戻るといつもは患者の犬猫と飼い主で混み合っている待合室に誰もいない。

 水曜日は午前中が外来診療で、午後は手術の日なのだ。

 誰もいない待合室で待っていると、担当の先生から他の手術が遅れていて1時間遅れだと告げられる。

◇18:00

 他の飼い主さんが1人やってくる。

 30代の感じのいい男の人。

 彼が支払いでカードが使えるかどうか受付に聞くと、会計システムを閉めてしまったので、支払いは退院のときでいいとの事。

 しかし手術が成功すれば入院になるけど、入院になるか分からないみたいな話しが聴こえる。

 生きて手術室から出てこられないのかも知れないと思うと胸が痛む。

◇18:30

 麻酔をかけたのでこれからタオの手術が始まると告げられる。

◇19:10

 もう1人の飼い主さんに担当医が手術の説明。やっぱり容体が悪いらしく、漏れ聞こえる話しを聴くのも胸が痛い。

 もう会えないかも知れないからなのか「手術前に1度会いますか?」と聞かれて、その飼い主さんは手術室へ向かった。

 いたたまれない気持ちになって外に出てタバコを吸う。

◇19:20

 タオの手術が成功したと、担当の先生が教えてくれる。

 安堵。

 それまで世界が灰色に見えていたが、なんとなく彩りを取り戻す。

 しかし手術が成功したと聞いた瞬間から、タオの事より、もう1人の飼い主さんの猫の方が気にかかり喜ぶ気になれない。

◇19:30

 もう1人の飼い主さんが飼ってる猫も麻酔をかけてこれから手術開始との知らせ。

 するとその飼い主さんは深い深呼吸をひとつして、ボクとヒカルしかいない待合室で、うずくまり、力強く手を握りしめて祈り始めた。

 病気なのか怪我なのか老いなのか分からないけど、もう1人の飼い主さんの祈りが通じる様にとボクも祈った。しかし途中から、手術の成功を祈っている自分に違和感を覚えた。成功したら良くて、失敗したら残念ということなんだろうか?

 もう何年もしたらタオも老いて、ボクがもう1人の飼い主さんの立場になる可能性は高い。

「きっと大丈夫ですよ」と声をかけて上げたかったが、大丈夫じゃなかったときのことを考えると気安く声をかけられない。

 最初は「手術が成功します様に」と安易な祈りを捧げていたが、それも嘘っぽい気がして嫌になる。

 なにを、どう祈ればいいのか分からず、考えながら祈っているうちに気持ちが整理された。

 その飼い主さんと猫の、痛みや、苦しみや、悲しみや、不安が少しでもやわらぎますようにという祈りになった。それ以外は思いつかなかった。

◇19:50

 手術後の麻酔がまだ効いてる状態のタオと面会。

 麻酔が完全に切れてから対面すると、喜んで激しく動くので傷口が開いてしまうそうだ。

 舌がだらっと垂れ下がりよだれでぐしょぐしょ。しかも点滴したまま、床に敷かれたバスタオルの上で横たわっている。

「タオ! よく頑張ったな!」

 と声をかけてなでてやると、まだ身体の自由が利かないくせに尻尾を振って起き上がろうとする。

 しかし麻酔が効いててヨレヨレで起き上がることすらできない。

 痛々しくて可哀想だが、担当の先生からの

「麻酔が腎臓に負担をかけるので、手術を迷ったけど、かなり膿疱が大きくなっていたので手術してよかったです」

 という説明を聞いて安心する。

 手術も初めてなら、入院も初めてだし、外泊も初めてなので、何かあれば深夜でも構わないから電話をくれと伝えると「大丈夫ですよ。今日は疲れて大人しく寝てるだけでしょうから」とのこと。それなら安心だ。

 翌日の13時に迎えに来て退院ということで、麻酔が切れる前に、タオを残して病院を後にする。

 診察室を出ると、もう1人の飼い主さんは、誰もいない待合室で、独り祈り続けていた。

◇20:30

 帰宅。

 家に帰るとタオが大喜びで出迎えてくれることが身体に染みついている。タオは入院しているということが頭では分かっているのに、タオがいない家はなんだか不思議。

 さらにメールが30通程度。

 溜まってるの仕事に取り掛かる。

◇20:58

 病院から電話が入る。

 タオに何かあったのかとビビる。

 続きは後ほど。

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