この10年で100回くらいは出張で京都に行っていますが、そのほとんどが新幹線。
先代の車が納車された当時は、2000キロの慣らし運転を早く終えたかったり、帰りにどこかに立ち寄りたかったり、ほとほと新幹線に飽きたりして4〜5回は車で行きました。
そして今回の京都は5年ぶりくらいで車。
ほとほと新幹線移動に飽きたのと、1末から乗ってる車の慣らし運転を早く終えたかったのと、新東名を走ってみたかったわけです。
往復938km。
往復で考えると新幹線の場合は
・時間:5時間
・値段:2.6万円(普通の指定席)
となります。
車の場合は
・時間:10時間
・値段:2.7千円(高速9000円×2+軽油7000円+駐車場1晩2000円)
となります。
単純比較だと費用は同じで時間が2倍です。
前の車はカタログデータで10km/lでしたが実際は6km/l程度。ハイオク1lが160円×65リッターで満タンで10400円。
いまの車がカタログデータで20km/lで実際は18.1km/l。軽油が125円×57リッターで満タンで7125円。
前の車は満タンで東京を出ると京都でタンクが空。京都で満タンにして東京に着くとタンクが空。
いまの車だと満タンで東京を出てそのまま東京に戻ってこられた。(残り走行可能距離40kmと表示されていた)
京都往復でハイオク満タン×2回で20000円が軽油満タン×1回で7000円になったということは、燃費は2倍でガス代は1/3になっているわけです。
いまの車は前の車より馬力が少し落ちますが、車体重量も軽くなっているので乗っているキビキビ感はほぼ同じ。
しかも世界一厳しい日本のディーゼル規制をクリアしているエコカーなので、ダイソンの掃除機と同じく、吸い込む空気よりも、吐き出す空気の方がキレイらしい。(Co2排出するけれど)
そう思うと技術の進歩って凄い。(でもプリウスはカタログデータがリッター30キロで、高速だと実際に30km/lくらい走るそうなのでそれには太刀打ちできない)
Co2排出などの環境負荷を考えれば公共交通機関を利用するべきですが、お金だけのことを考えると新幹線と車はほぼ同じ。
時間が単純に2倍かかりますが、車という自分だけの空間移動なので、3人掛けの真ん中の席で両隣が見知らぬおっさんという修業をせずに済む。
その代わり、祇園祭に向かう浴衣美女が隣の席という天からのご褒美みたいなこともなし。
新幹線だとメールチェックや資料作成などの仕事ができますが、車だと不可能。
新幹線だと眠ることができますが、車だと不可能。
新幹線だとお酒を呑むことができますが、車だと不可能。
でも買ったままちゃんと聴けてないアルバムをヘビロテして聴き込むことができた。密閉された空間で好きなアルバムを聴き続けていられるというのは実はとても贅沢だった。
片道の5時間はメールから解放されるのもとても贅沢だった。
片道5時間は電話から解放されるかと思いきや、スマホと車のナビがBluetooth接続されているので何本かは電話がかかってきた。これは便利だけどちょっと残念。
あとは景色の移り変わりがとても気持ちいい。
新東名をはじめて走ったら、浜松サービスエリア付近の山に浜松風力発電の風車が並んでいた。
サンフランシスコからヨセミテ国立公園に向かう途中にも、無数の風車が並んでいる丘陵地帯があります。
それに比べると規模が1/100くらいですが、それでもとても気持ちが晴れる。
環境負荷が高いことと時間がかかることがデメリットですが、たまに車で移動も贅沢かも。
もっと贅沢なのはバイク。
もっと贅沢なのはチャリ。
もっと贅沢なのは徒歩かな…。
時間をかけるということが、実は、やはり、いちばん贅沢だということを思い知った京都往復でした。