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 ほんとは勝手に画面公開したらいけないんだけど、別にまぁいいや。
 …というくらい、作る自由度が高い。

 どんなゲームにするのか、いつマスターアップさせるのか、誰と組むのか、どんなプロモーションするのか、どこに広告うつのかなど、すべて自由。
 ほぼ制約なし。

 こんな自由度が高い仕事をするのは初めて。
 スコアがあるゲームを作るのも初めて。
 ストーリーがないゲームを作るのも初めて。
 こんな少ない人数で作るのも初めて。
 こんな短い期間で作るのも初めて。
 こんな多くの国(70カ国以上!)で発売されるのも初めて。
 こんなに低予算で作るのも初めて。
 こんなに手探りで作るのも初めて。
 こんなに定価が安い(600円!!)ゲームを作るのも初めて。
 こんなにテーブルデータ的な難易度調整で質が変わるタイプのゲームを作っているのも初めて。

 初めて尽くしだから新鮮で楽しい。

 楽しいとはいえ、本業の片手間に土日や深夜をすべて突っ込んで作っているわけなのでそれなりに大変。
 昨晩の深夜に最新版のデータがアップされたので、それをダウンロードしてローカルでビルドして早朝まで遊び倒していたわけですが、4時間寝たら気になって目が覚めたもん…。

 余計なモノは全て省く方針で作っているので最後の調整が難しい。

 例えば辛いラーメンを作っているとしよう。

 辛くし過ぎると、辛くて食べられない人がいる。
 辛さを抑えると、辛くなくなって「辛いラーメンを作る」というコンセプトから外れる。
 だったら辛さを抑えて提供して、卓上に「唐辛子」を置いて、お客さんが自由に辛さを調整できるのはどうだ?
 もしくは辛さの段階を選べるのはどうだ?

 しかしそれでは「この辛さが1番旨いんだから、この辛さで食べてくれ!」という作り手側のスタンスがボケる。

 それなら辛いラーメンを提供しつつ、炒飯も用意したらどうだ?

 そんなの論外。
 何しろ辛さを味わって欲しい直球勝負なのだ。
 色々な選択肢を用意するなら、もっと大きな(期間や、人数や、予算や、定価)サイズのプロジェクトにすればいい。
 しかしこれは、シンプルに削ぎ落として、ミニマル&ミニマムを目指しているプロジェクトなのだ。

 理想はこうだ。

 最初の一口から辛くて旨い。
 しかしスープが層を成していて、食べ進むうちに辛さがアップするラーメン。
 そして最後には、作り手側のこちらがベストだと思う辛さに到達し、辛さの旨さの神髄を味わってもらう。
 そうすれば最初から食べられない人はいないので、みんなに楽しんでもらうことができる。

 しかし…。

 中盤の辛さで限界の人には、最後まで食べきってもらうことができない問題が発生する。
 さらに言えば、食べる量は人によってまちまちなので、最後の辛さまでOKなのに、中盤で量的にお腹一杯になってしまう人もいるだろう。

 最初はそんなに辛くないけど、食べ進むうちに辛さと旨さが上昇するのがいい。

 話しをゲームの難易度調整(=チューニング)に戻せば、始めは誰でも遊べるくらいの難易度で、それが(飽きないうちに)段々と難しくなり、最後は「もうムリ!」という限界点に到達してゲームオーバー。
 しかし何だか分からない快感があり「くそ! もう1回遊んでみるぞ!」とリプレイしてみると、前回の反省点がいかされて前回よりも上達している。
 その上達感が快感になり、さらにもう1回遊んでいるうちに
「はい、ほら。あなたも立派なnewtonicaジャンキーですね」
 という感じが理想なのだ。

 個性はときとして受け入れれないが、汎用性を高めて薄める気はない。
 それくらい強気の調整が許される仕事なんだから強気で攻める。

 …ということを伝えて、某猿に調整をお願いしている。

 辛いラーメンが食べたいというか、強気なスタンスで作られたゲームで遊びたいという人に向けて作っている。
 いつもは女の子に遊んで欲しいと思っているが、今回に限っては「女子供は引っ込んでろ!」という気分なのだ。

 …とはいえヒカルが面白がって遊び倒してて、なんとぼくより巧いんですけどね(^^;

=====ここから追記

 コメントもらいましたが、そーいえばアルキメDSはストーリーないから、ストーリーないゲームを作るのは初めてじゃないですね。
 失礼しました。
 お詫び&訂正させて頂きます。

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