昨晩(厳密には今日の早朝)にニュース系サイトでMS@E3のテキストライブ中継が始まった。
縮小される前の数年は毎年現地に行ってたんですが、なにからなにまでアメリカンサイズなのがヘビー過ぎ。毎年、会場には1時間くらいしかいないで、レンタカー借りてデスバレーやラス・べガスまで遠征して遊んでいたんです。だからE3の印象としては1時間でお腹いっぱいという感じ。
そうこうしてるうちにE3自体が規模縮小となってしまって、今年が数年振りの大規模開催。
個人的にはPSPの後継機が気になってる程度だったんですが、事前情報がゼロだったことが奏効したのか久しぶりに度肝を抜かれました。
ライブ中継が始まった途端にヨーコ・オノさんとオリビア・ハリソン(ジョージの奥さん)さんが登場!
その流れでポールとリンゴも登場!!
この4人を揃えちゃうビートルズオフィシャル感は凄い。
しかもAii You Need is LoveをXBOX LIVEで独占配信。さらには収益は国境なき医師団へ寄付!!
これがMSの基調講演の前座ですよ、前座。
ゲームマシンのハードホルダーとしてのMSの枠組みをすでに越えちゃってます。
MS総帥のビル・ゲイツが若い頃にスピード違反かなにかで捕まって、そのときに警察で撮られた写真があるんですが、その写真のTシャツを着てる人がステージに現れたあたりで「今年はなんか違うぞ」という期待がビシビシきました。
ここからゲームソフトの発表なんですがFFやHaloの発表は順当な感じ。(十分にスゴいんだけど、普通に見えてしまうのがもったいない)
次にサービスの話しで音楽やら映画やらドラマのオンデマインド。(日本はどうなるんだ?)
さらに次はメタルギアで小島さん登場。
そしてProject Natalの発表!!
Wiiみたいなコントローラーという噂はありましたが、これ、完全に越えてる。
なにこの技術!?
これならモーションキャプチャ要らないじゃん。
…と、そこで今度はスピルバーグ登場!!
…で、最後はピーター・モリニューさん。
いやー、スゴかった。
寝るタイミングを失って、朝までライブ中継見ちゃったもん。
これで今晩(厳密には日本時間の明日深夜)は任天堂とソニーの発表なので、今からデート前日の高校生みたいに胸が高鳴ってるんですが、ここまで大きな花火打ち上げられちゃうと何を出してもショボく見えちゃうから大変そう。
しかも来週はAppleのWWDCで、新型iPhoneやiPhoneOS3.0やSnowLeopardやマイナーチェンジされたMacBookなども発表されるはず。
なんだろう、この高揚感。
病み上がりだから!?
それはそうとして。
一晩明けて少しだけ冷静になってみると、エンターテイメント業界が活気づくのは素晴らしいことだと思うんですが、MSの発表にはEco的なフレイバーが皆無だったのが気になりました。
あとは前座でビートルズ集合して国境なき医師団に寄付といいながら、発表されるゲームは戦争&殺戮ものばかりという本末転倒さ(^^;
不景気な時代に景気悪いことをいってても気が滅入るだけですが、奇しくもGMが経営破綻したその日に、同じアメリカのMSがこのグイグイ&ドンドンな感じだけでいいんだろうか?
エンターテイメント産業のゲーム業界と自動車業界を比べても意味がないとは思いますが、どっちにしろ人間が作る、人間のためのサービスなわけです。だからそこには、要、不要に関係なく、時代の空気感みたいなものがにじみ出てしまうんではないんだろうか?
自動車産業のGMは転けたけど、トヨタはハイブリッドのプリウスで持ち直そうとしているのに、MSはまだGM戦略に見えなくもない。
そう考えると自動車ではトヨタ。ゲームでは任天堂。家電全般ではソニーってのが、日本発の世界スケールの企業なんだから、今晩の任天堂&ソニーの発表では、トヨタのハイブリッド=プリウス的な、時代の空気を感じさせてくれるアプローチを期待しちゃいます。
何年か前のWiiの発表のときに、岩田さんが「Wiiは待機電力も少ないから、家計にも優しいハードです」みたいなことを言ってたんですね。そのときは「新ハードの発表なのに、なんてショボいことをいうんだろ。どうせなら家計に優しいというスケールじゃなくて地球に優しいというスケール感の方が気持ちいいのに」と思ったんですが、どっちにしろ、そこで確かな種が蒔かれている。
それがどう育っているか、今晩がメチャクチャ楽しみです。