ボクの仕事部屋には大きな窓がありその窓の目前には大きな木が何本も生えている。近所の家の屋根がちょっとだけ見えるのと、遠くの目黒アルコタワーが見える程度で視界にはほとんど木と空しか入らない。
そのうちの1本の大木に住み着いた名も知らぬ鳥。
キーキー鳴くからキーちゃん。とても可愛いが、のっちの方が可愛い。
ウグイス色鮮やかなウグイスもよく来てたのに、キーちゃんが住み着いてからはキーちゃんのみ。
毎日来るのは当然のこと、1日に何度も何度も何度も何度も、同じ枝に留まってはキーキー鳴いている。
どうやら巣作りしてるっぽいのでこの木で卵を産んで子育てするつもりなのかも知れない。これくらい茂った木なら猫も上れないしカラスも来ないから安全だと思う。
目の前2メートルくらいでキーキー鳴いてるのでうるさいと言えばうるさい。
何しろすぐそばにいるからボクが立ち上がると向こうもすぐに気付いてこっちを見る。仲良しで目が合うならいいけど、向こうはどう考えてもボクを警戒しているわけだ。
そういうストレスがあると、親鳥は巣を放り出してしまうと聞いた。そこで子育てできないと分かったら、ムダな時間とエネルギーを使わずに、別の場所を探して巣作りするんだそうだ。キーキー鳴いてるだけのアホかと思えば、どうやらそういう効率的なことも分かってる節があるのでキーちゃんは意外と賢い。
ストレス与えないように普段はブラインド閉めているんだけど、朝日がいっぱいに部屋に入ってくるのが気持ちよくてブラインドと窓を開けてみたらキーキー怒っていた。
キーちゃんに気兼ねして窓とブラインドを閉めた。
鳥との近所付き合いも大変なんである。