年に1〜2回くらいの付き合いが続いてる後輩と、半年以上、1年未満の感じで久しぶりの食事。
場所は後輩の指定で中目黒。
店はホルモンというリクエストがあって、ぼくが小野田商店をチョイス。
痛風で松葉杖生活してた先輩(ぼくのことです)としては尿酸値上がるホルモンは厳禁なんですが、まぁ、なんていうか、たまにはいいでしょう。
新鮮なホルモンの連続。
パワフルでありながら上品に旨い。
同業他社ではありますが、どうやら同じステージに上がってるっぽいので、年末にいまやってる仕事が成功した方が奢るという約束をしてみる。
成功の定義が難しいですが、そこは相談して落とし所をみつけました。
失敗した(=負けた)方じゃなくて、成功した(=勝った)方が奢るというのがポイント。
ぼくが勝てる保証は全くないのでガチの勝負。
全く負ける気がしないんですが、世代交代を迫られてるスポーツ選手みたいなものかな。
大企業にいると、年上が偉いというのが相場なので、1回り以上も下の若者とガチ勝負なんてありえません。
しかしスポーツ選手だったら、ベテラン投手の次の日は若きエースが登板みたいなことはよくある。
直球勝負で勝てるはずもないので、変化球多用してみましょう。
お互いに試合に勝つことが大事で、さらには自分らしい勝ち方ができた方がいい。
勝ってもつまらない試合もあれば、負けても面白い試合もありますが、負けてたらダメですね。
店を出ると雨だったので早目に帰宅。
帰りのタクシーは70代くらいのお爺さん。
ぼくの前の客が後部座席の床に落とした小銭を一生懸命に拾っていた。
耳も遠くなってるみたいで、あまり道にも詳しくない様子だったので「次の信号を左です」とか「次の標識を右です」という感じで、家までの道順をずっと伝えての帰宅。
ナビがない車だったし、入り組んだ住宅街のうちの前まで来てもらったので、大通りの目黒通りに出る帰りの道順を丁寧に伝える。
…そこでふと思う。
シニアやシルバーに対して、優しくすればいいってもんじゃない。
いくら耳が遠いっぽいお爺ちゃんドライバーだって、帰りの道順まで教わるのはプライドが傷つくんじゃないか?
要らぬお節介してるだけじゃないのか?
1回り以上も下の若造(ぼくのことです)に、丁寧に道なんか教わるのは屈辱なのかも知れない。
なぜなら、1回り以上も下の若造(今日の後輩のことです)に、丁寧に仕事のなんたるか教わる気にはならないもの…。
若者よグイグイいけ。アホみたいに直球勝負をし続けるがいい。
直球のスピードでは負けるかも知れないが、老眼で老練で老獪なおじさんは、レギュレーションのギリギリの消える魔球で勝負するのだ。